名古屋市の佐井泌尿器科・皮膚科クリニック
  • HOME
  • ニキビ跡クレーターのコンビネーション治療

ニキビ跡クレーターのコンビネーション治療

ニキビ跡の陥凹にはいくつかの種類があるため、それぞれ病態にあった治療法が必要になります。
代表的なものには以下があります:
1. アイスピック型: 小さくて深い凹みが特徴です。
針で刺したような見た目で、皮膚の真皮層まで達しています。
2. ボックス型: 底が広く、辺が直線的な凹みです。
3. ローリング型: 皮膚の表面が波打っているような凹みです。
線維化が進んでいるため、治療が難しいことがあります。

当院は開院以来、この3種類の陥凹に対して下記の様ないろいろな作用機序で、にきび跡を治療できる機械を導入し、ニキビ跡と戦ってきました。

スムースビーム
モザイクhp
アファームマルチプレックス
アルマピクセルレーザー
エアージェント
エナージェット
イントラセル
レガート
ティクセル
ピコフラクショナル
フォトナピクセル

しかしこれらである程度はニキビ跡を改善できても、深いボックス型やローリング型のニキビ跡は治療が難しい例もありました。

ニキビ跡のクレーター(凹凸)を改善するためには、いくつかの治療方法があります。これらの方法はクレーターの深さや種類、肌の状態に応じて選択されます。

以下は一般的な治療方法です。

1. レーザー治療

  • フラクショナルレーザー:皮膚に微細な穴をあけて、新しいコラーゲン生成を促進する方法。皮膚の再生を助け、クレーターを浅くします。
  • CO2レーザー:より深いニキビ跡に対して効果があり、皮膚の一部を蒸発させて新しい肌の再生を促します。

2. ダーマペン (マイクロニードリング)

小さな針で皮膚に微細な傷をつけ、自己修復を促進します。これによりコラーゲンが生成され、クレーターが目立たなくなります。

3. ケミカルピーリング

グリコール酸やサリチル酸などの化学物質を使用して皮膚の古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを促進します。浅いニキビ跡に効果があります。

4. PRP療法 (多血小板血漿)

自分の血液から得た成分を顔に注入し、皮膚の再生を促進します。コラーゲンの生成を助け、肌の質感を改善します。

5. フィラー注射

ヒアルロン酸などのフィラーをクレーター部分に注射し、皮膚を持ち上げて凹みを目立たなくする方法です。即効性があり、深いクレーターに有効です。

6. サブシジョン (皮膚剥離術)

クレーターの下にある皮膚と瘢痕組織を切り離すことで、皮膚を引き上げて凹みを改善します。

7. ホームケア

  • レチノール:皮膚のターンオーバーを促進し、長期的に使用することで肌の凹凸が改善することがあります。
  • ビタミンC:コラーゲン生成を促進し、肌の再生を助けます。

当院のニキビ跡クレーター治療の戦略

アブレイティブフラクショナルレーザー

皮膚の表面を削って、凹凸をならす

ノンアブレイティブフラクショナルレーザー

表面は削らないフラクショナルレーザーで真皮を火傷させ、創傷治癒機転でコラーゲンが合成され、下から持ち上がる

上記の両方の効果があるフォトナピクセルティクセル

フォトナピクセル

フォトナピクセルはフォトナXPダイナミスのエルビウムヤグレーザーのフラクショナルハンドピースであるFS01を用います。

FS01のハンドピースです。

 

下記の様な点状のパターンでレーザーを照射します。

照射により一定の深さで皮膚を点状に削り取り、さらに真皮に熱損傷を生じます。

レーザー照射により直径250μmの81個のマイクロチャンネル(極小の穴)が開き、これはスタンプした面積に対して5%のカバー率になります 。

これを4回照射することで皮膚の20%の面積を治療することで、線維芽細胞を刺激して新しいコラーゲンとエラスチンを産生させる創傷治癒機転が始まり、その結果、引き締まった凹凸のない皮膚が形成されます。

ダウンタイムは個人差はありますが、約4日間です。

治療は6〜8週間毎に2回行うことで、治療後5ヶ月かけてコラーゲンが合成されニキビ跡クレーターの改善が期待できます。

ピコフラクショナル

フォトナピクセルは出血や痂皮形成があるため,この様なダウンタイムを避けたい方にはピコフラクショナルをお勧めしています。

ティクセルによるサーモスタンプ

ティクセル(サーモ・スタンプ)の原理は常時400°Cに熱せられた突起のあるチップ(金属塊)です。

主な特徴01
主な特徴02これを皮膚に押しつけることで、フラクショナルレーザーと同じように点で治療します。治療効果の強さは押しつける時間と深さです。

長く、深く接触させるほど強い治療になります。
ただし他のエネルギーソースのようにターゲットによる熱の出方に個人差がでないので、常に一定のエネルギーを治療部位に作用させ、過剰に作用することがありません。

このため治療効果に個人差が少なくなり、周囲への作用が強すぎて過剰治療になることもないため、従来の治療とは一線を画すものになっています。

実際の組織検査を見るとエッジ状に表皮が削られ、真皮上層まで熱変性を生じています。V字状の形の周囲にはほとんど余分な熱による影響を生じていません。

熱刺激によるニキビ跡クレーター治療の限界

しかしこれらの方法である程度はニキビ跡を改善できても、深いボックス型やローリング型のニキビ跡は治療が難しい例もありました。

これらのボックス型やローリング型の凹みが治りにくい理由は皮下組織に生じた異常な線維化(過剰なコラーゲンやその他の結合組織が形成されること)が皮膚を引っ張ることでクレーターが生じているため、組織が持ち上がりにくくなっているからです。

この様な例に対しては昔からサブシジョンという治療法が一部の医療機関で行われてきました。

サブシジョン(Subcision)とは

皮膚の凹凸やしわを改善するための治療法です。具体的には、皮膚の下にある異常な線維組織を切断し、コラーゲンの再生を促進することで、皮膚の平滑化を図ります。
従来は太い針状のメスを刺して切開していましたが、出血や痛みを伴うため苦痛の多い治療でした。
このため、当院では行っていませんでした。

これに代わる治療として

エアージェントやその後継機エナージェットというヒアルロン酸を空気圧でニキビ跡の陥凹下に注入し、組織を破壊してヒアルロン酸で置き換えて治療する機械を導入しました。

原理はヒアルロン酸を空気圧で注入することで瘢痕底をサブシジョンし、さらに広がった部分に入ったヒアルロン酸が入ることで陥凹が持ち上がり、その後創傷治癒機転で自分のコラーゲンが合成され、ヒアルロン酸に置き換わる治療でした。

理論的には素晴らしい治療でしたが、ヒアルロン酸の注入が安定せず、そのため効果にばらつきが多くなり、スタンダードな治療にはなりませんでした。

また、サブシジョンだけでも時間をかけて瘢痕が持ち上がり、陥凹が改善してくるのですが、これにはある程度時間が必要で即効性はありません。また充分に持ち上がらない場合もあります。

このため治療後から結果を出し、さらに持続的な効果を期待して、サブシジョン後の空間にコラーゲンの合成を促進する薬剤を充填する治療を併用する事も試みられています。ただし注射器を用いて手打ちで注入するため、均一に注入できない(柔らかい組織に薬剤が流れ、目的の組織に入らない)ことも多く、やはり治療効果にばらつきがありました。

新しいニキビ跡治療 トライフィルプロ

この欠点を解消したのがトライフィルプロです。
トライフィル・プロは強力な炭酸ガスの噴射により皮下組織を切開し、形成されたエアポケットに溶液を充填します。そして、溶液を均一に広げ、逆流を防ぐために、最後にCO2ガスを再度噴射します。このプロセスにより、効率的かつ効果的な治療が可能となります。

CO2ガスサブシジョン&ドラッグデリバリーシステムとは

トライフィル・プロ治療は、3ステップの連続注射で行います。

最初に炭酸ガスを注入します。

次に、薬剤を注入します。

最後に再度炭酸ガスを注入し、最初にできた空間に薬剤を均等に拡散させます。

使用する薬剤には、しこりを作らないPLLAの他、PDLA、ヒアルロン酸、PDRN、多血小板血漿など、さまざまな物質を使用できます。

当院で使用する薬剤はジュヴェルック

ジュベルックは韓国で人気の次世代スキンブースターで、主にポリ乳酸(PLA)とヒアルロン酸を主成分とする美容注入剤です。この製剤は、肌のコラーゲン生成を促進し、シワやたるみ、ニキビ跡、毛穴の開きなどを改善する効果があります。ポリ乳酸は肌の奥深くでコラーゲンの生成を促し、時間をかけて肌に自然なハリと弾力を与えるのが特徴です。また、ヒアルロン酸は即座に保湿効果を発揮し、肌をふっくらと整える役割を果たします。

ジュベルックは、特に肌のハリや弾力の低下、ニキビ跡、クレーター跡、毛穴の悩みを抱える人に適しており、年齢を問わず多くの人に使用されています。また、従来のヒアルロン酸やボトックスに抵抗がある人にも好まれています。

さらに、ジュベルックの効果は長期間持続し、安全性も高いため、定期的な施術で1年以上効果を維持できることも大きなメリットです。

フラクショナルレーザー・ティクセル・トライフィルプロの三位一体治療

当院ではトライフィルプロの導入することで、作用機序の異なる機器、ティクセル、フラクショナルレーザーにトライフィルプロを加えた3機種でニキビ跡クレーターに対し三位一体治療を始めます。

まず

CO2ガスサブシジョン&ドラッグデリバリーシステムで陥凹下の線維化を解消し、その後、作用機序の異なるエネルギーベースの治療のティクセルとフラクショナルレーザーにより治療します。

1st トライフィルプロ

2nd ティクセルによるサーモスタンプ

3rd フラクショナルレーザー(フォトナピクセルまたはピコフラクショナル)

1ヶ月毎に上記3つの治療を行い、結果を出します。

治療 料金

トライフィル・プロ(陥凹部100ヶ所)

(ジュベルック使用)

88,000円
ティクセルによるサーモスタンプ

両頬 33,000円

前額以外 44,000円

全顔 55,000円

フラクショナルレーザー

(フォトナピクセルまたはピコフラクショナル)

全顔 55,000円

問い合わせ
お問い合わせはお気軽に
お問い合わせ

052-847-5110

フォームでのお問い合わせ

ご質問等お気軽にご相談下さい。
お電話による受け付けも可能ですので
診療時間内にご相談下さい。